2011年1月 8日 (土)

茂山狂言 新春川西公演

 今年も行ってきました!

 「茂山狂言 新春川西公演」

 今年は、やはり昨年12月4日に茂山千之丞さんが亡くなられたこともあり、残念な想いが残ったまま幕を上げる形となりましたが、とても楽しい時間を過ごすことができました。
 でもやっぱり、千之丞さんのあの美声ときれいな体さばきが見られないのは残念でなりません。

 今回の演目は、「蝸牛」「附子」「鈍太郎」の3つ。
 「鈍太郎」は2回目ですが、それ以外は初めて観る演目です。

 「蝸牛」はやはり丸石やすしさんと、山伏の茂山逸平くんが絡んで 大いに笑わせてくれました!

 「附子」は今回一番おもしろかった演目です。
 なんといっても、茂山七五三さんと茂山あきらさんの絶妙のコンビがたまりません!
 このコンビはいつ見ても面白いです。

 最後の「鈍太郎」は千之丞さんの代役を茂山千五郎さんがつとめ、やはり茂山正邦さんの女役が笑わせてくれます。

 今回の川西・みつなかホールで行われる茂山狂言の公演は 3回目の観賞となりますが、定例の正月明けの行事にほぼ定着しました。

 すでに来年の日程も決まっており、

 もちろん 来年も行きます!

  110108_kyougen
  改めて千之丞さんのご冥福をお祈りいたします

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2010年12月 5日 (日)

茂山千之丞さん

 昨日、大蔵流狂言師の茂山千之丞さんが亡くなられました。

 ネットでその記事を見たときには一瞬信じられませんでしたが、以前 1年ほど前に舞台の千之丞さんを見たときに、凄く痩せたなあ・・・、と思ったことがありました。
 その時には病と闘っておられたのでしょうか。

 毎年、1月の川西公演を楽しみにしており、来年も観に行く予定ですが、千之丞さんのあの素晴らしい声と、立ち居振る舞いが見られないのはとても残念です。

 茂山千之丞さんのご冥福をお祈りいたします。

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2009年7月22日 (水)

「お豆腐の和らい '09」京都公演 and more

 またまた久しぶりになってしまいましたが・・・・・、
 先日(11日)、久しぶりに狂言を見てきました。

 「お豆腐の和らい ’09」京都公演。
 場所は、京都府立文化芸術会館。

 今回、“KYOGEN TRANSRATOR”と銘打って、狂言を通訳とともに見る、というもの。
 通訳は、丸石 やすしさんがつとめました。

 さて、今回見た演目は次の3つ。

 「鶏婿」
 「狐塚」
 「腰祈」

 最初の「鶏婿」は、婿入りする男が決まりごとを聞きに知人に聞きに行ったのですが、嘘を教えられて・・・・、と言う設定でその婿入りの様子をおかしく見るわけですが、さらに続きがあって、もっと笑ってしまうもの。
 茂山 童子さんがなかなか笑わせてくれました! なんとなく顔つきもちょっと変わってきたような・・・。

 次の「狐塚」は、主人が群れて飛んでくる鳥から畑を守るために、太郎冠者と次郎冠者に頼むのですが、夜になると「狐が出る」と言われているため、寒くなってきたので陣中見舞いに来た主人を狐と間違えて・・・・、と言う設定。
 これは従兄弟の茂山 七五三さんとあきらさんが太郎冠者、次郎冠者となってそれぞれの持ち味十分に笑わせてくれました。

 最後の「腰祈」は、大峰山、葛城山で修行した山伏が羽黒山に帰る途中に、都にいる祖父を訪ね、祖父の腰が曲がっているのを、祈祷で直してみようと試みるのですが・・・・・、という設定。
 山伏を茂山 逸平さんが演じ、ちょっと優しい感じの山伏でした。 今回は、祖父を千之丞さんが演じるはずでしたが、体調不良、ということで、千三郎さんが演じました。(もう、大丈夫でしょうか?)
 それにしても、山伏が祈祷するときの「ボ~ロン、ボロン」 という掛け声がとっても滑稽ですが大好きです。 思わず笑えます。

 やっぱり 狂言は面白い!
 何度見ても面白く、楽しいです。
 さあて、次は いつ、どこで、何の演目を見ようかな・・・・・・?

 さて、
 この狂言を見る前にランチを出町柳で食べました。
 その店は、以前にも紹介した「京都でのんびり」(小林 由枝著)と言う本で紹介していたお店で、韓国の雰囲気いっぱいの喫茶店「李青」

 今回食べたのは、私がピビンバセットで奥さんが冷麺セット。
 いずれも京都・美山産の無農薬野菜がたっぷりと入って、とってもヘルシー!
 もちろんおいしくて、やさしい味です。
 さらにおいしかったのが、セットに付いていた漬物。
 あっさり漬けでとても美味しかったです。
 (※店内は撮影禁止のため、残念ながら画像はありません)

 店内には、韓国の琴の音楽が静かに流れ、韓国の家具や調度品で飾られ、とてもゆったりとした時間が流れます。
 メニューには、韓国のお餅やお茶などがあり、今度はそれにチャレンジしてみたい、と思います。

  090722_risei 静かなたたずまいのお店です

■喫茶「李青」
   住   所 : 京都府京都市上京区河原町通
              今出川下ル2筋目東入ル448-16
   電   話 : 075-255-6652
   営業 時間 : 11:00 ~ 18:00(ラストオーダー 17:30)
   定  休 日 : 月曜・火曜

                              ※2009年7月現在

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2008年12月22日 (月)

「フェスティバル狂言」 ~ありがとう! フェスティバルホール

 50年の歴史を一旦閉じることになった フェスティバルホール
 今年の後半は特にフェスティバルホールを愛した人々が、アーティストが数多く訪れました。

081221_festival_kyougen そして昨日、あまりフェスティバルホールとは縁がないようですが、約45年間伝統芸能の舞台としても世界的に名を馳せたフェスティバルホールに東西の狂言演者が集まりました。
 東西の人間国宝 茂山千作氏、野村萬氏を筆頭に、茂山千五郎家善竹忠一郎家野村万蔵家野村又三郎家の名門四家が集まり、フェスティバルホールでの最後の狂言会を催しました。

 そして、もちろん行ってまいりました!
 今回の観客は年齢層が幅広く、若い方からご年配の方々までフェスティバルホールの客席を埋め尽くしました。

 まず、“若手”出演者によるスペシャルトークに始まり、そして茂山千作氏の当たり役でもある「福の神」が演じられました。
 千作氏の「福の神」を拝見するのは、まだ狂言歴1年の私ですが、実に3回目に当たります。
 通常は面をかぶって演じられるそうですが、千作氏の場合は見るからに“福の神”であるために直面(ひためん:面を着けずに演じること)で演じられます。

 そして野村家による「舟渡聟」(ふなわたしむこ)
 前に茂山千五郎家による大蔵流のものを厳島神社で観ましたが、今回は和泉流のものとなり、実は若干シナリオが変わります。
 和泉流のものは最後がとてもきれいに終わるため、個人的には大蔵流のものの方が好きですが、やはり野村萬氏の身のこなしはとてもきれいでした。

 休憩をはさんで、茂山千之丞氏による「小原木」(おはらぎ)
 これは狂言の中で謡われる中世当時の流行歌 “小歌”の一つだそうです。
 千之丞氏の声がとても素晴らしかったです。

 最後に大きな舞台ならではの狂言「菓争」(このみあらそい)
 演者と囃子方、地謡などで総勢20名に及ぶ舞台です。
 こちらの演目も今回は特別に直面で演じられ、また出演者がそれぞれ柑橘類や栗、柿、梨などの果物などで頭にはそれらをあしらったものがつけられて演じる、というなかなか面白い演目です。
 また、それぞれが持つ武器や戦いの型が面白く、能のようでもありましたがとても楽しく見ることができました。

 これで、フェスティバルホールとはしばらくお別れです。
 ここ最近は、佐藤竹善葉加瀬太郎のコンサートなどでたびたび訪れましたが、やはりとてもいいホールだっただけに寂しさが募ります。

 狂言の方は、年明け早々にまた茂山千五郎家の初笑いを観ることができるので、こちらはそれまでの約3週間我慢することにして・・・・・。

 最後に、フェスティバルホールの50年間の歴史に感謝して、そして5年後の生まれ変わりを期待して、

  フェスティバルホール 50年間 ありがとう!

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2008年7月27日 (日)

納涼茂山狂言祭 2008

 今日は「納涼茂山狂言祭 2008」大阪公演の2日目に行ってきました。
 これはリクエストによって公演内容が決まるものだそうです。

080727_sigeyamakyougen_01  本日の公演演目は「二人袴」「鈍太郎」「菌」の3つ。

 と、その前に茂山逸平くんのトークが。
 3つの演目の簡単な説明があり、最後に“おススメ”が。
 それにしても、初めて知りました。
 まだ、祇園祭は終わっていない、ということを。
 17日の山鉾巡行で終わったものと思っていたのですが、7月31日まで(つまり7月の1ヶ月間)お祭りなのだとか。
 ちなみに大阪では天神祭で賑わう24日には「花傘巡行」と言う神輿や獅子舞の行列が練り歩くのだそうです。

 そして、まず1つ目の演目「二人袴」(ふたりばかま)
 今ではそんなことはありませんが、結婚後に聟(むこ)が初めて舅のところにあいさつに行く「聟入り」での話。
 正邦氏と千之丞氏のコンビがとてもユーモラスに演じてくれます。
 そして37才の聟、なかなか良かったですよ!(どこかで聞いたことがあるような・・・・、37才の聟って)
 本当にお腹の底から笑わせてくれました。

 2つ目の演目は「鈍太郎」(どんたろう)
 3年ぶりに都に戻ってきた男の話ですが、下京に本妻が、上京に愛人がいて・・・・・、という何んとも羨ましい(?)ような話。
 ここでは、本妻と愛人を兄弟である宗彦・逸平くんが演じます。
 宗彦くんの狂言は初めてでしたが、少々邪険にふるまわれる本妻のちょっと憎らしいようなところが出ていて面白かったです。

 最後に「菌」(くさびら)
 これはちょっとSFちっくな感じで、男の庭に生えれきたキノコを山伏に頼んで祈祷してもらって取り払おう、とする話。
 ここではキノコを演者が笠をかぶり、面をつけて、腰を落としてすり足で現れます。
 これがなんともユーモラスで、その動きがとても面白く、また七五三氏が演じる山伏のユーモラスさと加わって、これまた大笑い!
 最後には丸石やすし氏が演じる姫茸がダメ押しの笑いを持ってきてくれました。

 今回で3回目となる狂言でしたが、本当に面白いですね。
 昔の人々の文化や生活に触れると共に、今のエッセンスを若干加えながら沸き起こる笑い、これがなんとも言えず快感です。
 そして日本人独特のあの箱庭的な舞台で演じられ、ほとんど装飾物はなく、演者とその持ち物だけでの演技に吸い込まれていき、そして沸き起こる笑い。

 これは本当にやめられそうにありません!

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  パンフレット(左)を買うと特製エコバッグ(右)がついていました

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2008年4月21日 (月)

宮島・厳島神社 奉納狂言会(再び宮島へ 0804 その1)

 昨年11月に宮島に行って感動して虜になって約5ヶ月。
 再び宮島に行く機会を得、昨日夜に帰ってきました!

 『宮島・厳島神社 奉納狂言会』です。 (4月19日)
 茂山狂言会が主催しているものですが、実は今年の1月に茂山狂言の初笑いを見てからちょっと狂言にはまってます。
 まあ、茂山宗彦・逸平兄弟茂山童司の若手に関してはテレビ等で何度か見ていたので興味を持って見ていたのですが、狂言を見たのは1月が初めてでした。
 で、そのときの配布物に今回の告知があったので早速予約し、今回の宮島1泊旅行になったわけです。

 18時半 開場(19時 開演)、と言うことだったので18時ごろに厳島神社の辺りにいれば十分だろう、と高をくくっていましたが、17時40分すぎに前を通ると長蛇の列が・・・・。
 あわてて最後尾に並びました。
 その後も列が伸びる、伸びる・・・・・。 おそらく参道の入口の狛犬のあたりまで並んでいたのではないでしょうか。 (いったい何人集まったのでしょうか・・・・・?)
 地元・広島の方はもちろん、大阪、福岡などあちこちから集まっているようです。 (私も兵庫ですが)

 待つこと約45分。
 その間に陽もほとんど沈んで雲の間に隠れ、風もあって結構寒さに震える中、ようやく入場。
 なんと、もぎりには茂山逸平君と鈴木実さんが。

  080421_yuuhi 沈み行く夕日と大鳥居

 狂言が演じられるのは、厳島神社の本殿の西側にある能舞台。
 そして回廊には椅子席が、その前には桟敷席が作られており、私たちは桟敷席の舞台に向かって右側に陣取りました。

  080421_kyougen_01 080421_kyougen_02
  080421_kyougen_03 能舞台とライトアップされて海に浮かぶ大鳥居

 今回演じられたのは、「三番三(さんばそう)」「渡し聟(むこ)」「細雪」「仁王」の4つ。

 「三番三」は、能楽の中で狂言師が演じるものだということで、なかなかスッと理解することは難しいものでした。
 演じられた後、そのときに使用した鈴が神社に奉納されました。

 「渡し聟」は、昔厳島神社の狂言師が残した約170の台本の中から今回復元させて、少し現代風にアレンジしたもの。
 これは客席のみんなでお腹を抱えて笑いました。
 狂言ならではの楽しさがあり、本当に面白かったです。

 「細雪」は、人間国宝の茂山千作氏の独吟。
 1月の初笑いでは「福の神」を演じられて、福の神そのままのお姿でしたが、今回は独吟ということで、少々足腰が心配でした。

 最後の「仁王」は、これも客席みんなで笑いました。
 立衆たちの仁王様にお願いをするその内容が本当に面白い。 今回の会のための特別バージョンです。
 本当に思い切り笑えました。

 この4つの演目の間に、休憩時間には逸平君が客席に入ってファンサービスをしたり、千之丞さんが演目の説明(その間にもしっかりと笑わせてくれました)をしてくれたりと、至れり尽くせりでした。

 NHKの朝ドラでモッピー(茂山宗彦)が出演し、茂山狂言も人気沸騰中!
 若い女性が多く見られましたが、年齢層は幅広いです。
 ただし、今回の奉納狂言会にはモッピーも童司も来ていません。(残念)

 でも本当に楽しい時間を過ごすことができ、夜の寒さも忘れ(そうにな)るぐらいでした。
 さて、次回はいつの舞台を観ようかな・・・?。
 SOJAクラブに入ろう!

(つづく)

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