「コンフィダント・絆」
昨日(5月31日)、三谷幸喜作・演出の舞台「コンフィダント・絆」を観て来ました。
この日は千秋楽にあたり、4月の東京公演、そして5月の大阪公演の千秋楽にもあたります。
このところ三谷さんの作品は必ずと言って良いほど観に行ってます。
やはり面白い! 思いっきり笑えます。
舞台で観るのは、「オケピ!」(2000年)、「彦馬がゆく」(2002年)、「You Are the Top ~ 今宵の君」(2002年)、「オケピ!」(2003年)、「12人の優しい日本人」(2005年)に続く6作品目です。
やはり、舞台が三谷幸喜の真骨頂!
否が応でも期待が高まります。
場所は、大阪城公園にある「シアター BRAVA!」。
いつものように期待に胸膨らませながら、開演を待ちました。
2時を過ぎて、5分前のブザーが鳴り、開演前の注意事項の放送が・・・・。
エッ!?
いつもなら三谷さんのユーモアたっぷりの注意事項が流れるはずなのに、今回は違います。
今回のストーリーは・・・・・・、
1888年 パリ。 ムーランルージュに程近い、とあるアトリエ。 そこに集まる4人はまだ世間的には無名の画家たち。 ゴッホ・ゴーギャン・スーラ・シュフネッケル。 そしてそこにモデルとしてルイーザが加わり、4人の関係は徐々に崩れていく・・・・・。
舞台の袖にピアノがあり、ピアノの生演奏似合わせて老婆(そこまでいってないかな?)役の女性が歌を歌い始めます。 そして昔を回想するセリフ。
と、ルイーザ役の堀内敬子さんの早変わりでストーリーは始まります。
ゴッホ役に生瀬勝久、ゴーギャン役に寺脇康文、スーラ役に中井貴一、そしてシュフネッケル役に相島一之、そしてルイーザの5人のみで演じられます。
とにかくそれぞれの役者がやはりすごい!
中井さんは、うまさだけでない笑わせる要素もしっかりあって存在感があります。
生瀬さんは、感情の起伏が激しいところを“さすが生瀬さん”、と思わせるらしさで熱演。
相島さんは、シュフネッケルそのまま、って感じで地味ではありますが、最後の場面は泣かせます。
寺脇さんは、自分の世界をすでに持っているのでちょっとどうかな、と思ってましたが、しっかり自分を表現しながらも演じてましたよね。
そして堀内さんは、歌も素晴らしいし、演じるのもうまい! 男性4人を相手に一歩も引けをとりません。
この5人に、三谷さんの演出ですから面白くないわけがない!
ただちょっと今までと違うのは、腹の底から笑い転げる、というよりも笑わせて泣かせる、考えさせる、そんな感じです。
どうしても舞台を見ながら、自分を男性4人に置き換えて観てしまいます。
「自分は誰のタイプだろう」、と。
もちろん、笑わせるツボはしっかりと押さえています。
どうやら千秋楽は今までと違ってアドリブが随所にあったようです。
ルイーズのお土産がリンゴではなくバナナだった(だから寺脇さんが皮のままかじったんだ!)り、シュフネッケル役の相島さんが駆け込んでくる場面でみんなから突っ込まれたり・・・。(これらのことは、堀内敬子さんのブログに書かれています)
そしてなかなか出てこなかった三谷さんは、休憩後の2幕の始めに、ピアノ演奏者の荻野清子さんと一緒にバンドネオンを手に登場!
いきなり六甲おろしをひき始め、そしてテーマ曲をひいて2幕がスタート、と思いきやステージでスタンバイしていた中井さんと堀内さんに話しかけます。
「長かったね。今日帰るの?」(中井さんに)、「歌うまいねえ」(堀内さんに)。
そして急にバンドネオンを持っていた両手のうち右手を離してしまい・・・・。
仕込んでいたネタかもしれませんが、笑ってしまいました。
終わって拍手が鳴り止まなかったことは言うまでもありません。
何度カーテンコールがあったでしょうか?(8~10回ぐらい?)
カーテンコールの中で、5人の役者と一緒にでていた荻野さんがピアノに座り、ステージの中であった男性4人のコーラスや、堀内さんのソロなどのアンコールもありました。
そして最後に中井さんが代表しての挨拶。
とても良かったです。
DVDが出たら買ってしまいそうです・・・・。
最後に、タイトルになっている「コンフィダント」。
これは「秘密・秘め事を打ち明けられる、心許せる相手」を意味する言葉だそうです。
「♪大丈夫~、あなたは~、悪くない~♪」
「♪ゴーギャン、ゴッホ、スーラ、パー、シュフネッケル♪」
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