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2007年6月 8日 (金)

「中棚荘」 前編(長野へ その2)

 今回の宿として決めたのが長野・小諸にある「中棚荘」(HP)

 当たり! でした。

 今回のお墓参りに行くのにあたり、どこに泊まるかを考えたときに、鹿教湯温泉や別所温泉、上山田温泉などなど候補地を挙げましたが、最終的に父親の実家があった小諸にまだ奥さんを案内していなかったので小諸に決めました。
 そしていつものように楽天トラベルで探して見つけた宿です。

 「島崎藤村ゆかりの宿」ということですが、これは島崎藤村の「千曲川旅情の詩」の一節にある、

 千曲川いざよう波の岸近き宿にのぼりて濁り酒濁れる飲みて ・・・・・・

の岸近き宿は、この中棚荘を詠ったものだそうです。

 場所は、しなの鉄道の小諸駅の南、懐古園の南東側になります。
 小諸駅そばの「古城」という交差点から南に下り、しばらくすると中棚荘への入口が見えてきます。
 入口を入って林の中を下りながら少し走ると、玄関がありますが車で来た私たちはそのまま下って駐車場へ。 駐車場は、築130年を超える有形文化財にも指定されている「はりこし亭」の前にあります。

  070608_iriguchi_1  070608_iriguchi_01_1  入口の看板(左)と玄関へと続くスロープ(右)
  070608_genkan 「中棚荘」表玄関

 車を降りて、裏口から入る形となりましたがロビーへ。
 ここでチェックインです。
 チェックインの間に出されたのは、珍しい山羊のヨーグルト
 かなり濃厚です。 人によっては好き嫌いがあるでしょうが、なかなか味わえないもので貴重な体験でした。

 そして部屋へ。
 部屋は大正館と平成館の2つの館のうちの平成館の2階にある8畳間の部屋です。
 部屋には花の名前がつけられていて、私たちの部屋は「たんぽぽ」でした。
 ちなみに大正館のほうの部屋は、トイレなどの水回りがありませんが古いタイプの部屋です。
 館内にはいたるところに花が飾られ、部屋は和風のとても落ち着いた部屋です。

  070608_kyakusitutou_1 客室棟(平成館)
  070608_heya_01 070608_heya_02 070608_tanpopo 客室 

 宿全体が本当に落ち着ける空間です。
 奇をてらうことなく、でも隅々まで気配りが届いている、そんな感じです。

  070608_hana_01 070608_hana_02 070608_hana_03
  070608_akari_01 070608_akari_02 花と和風の明かりがとても調和していい空間を演出しています

 そして、そして、そして・・・・・・・・・
 なんと言っても感動したのは、温泉
 石階段を登って、手前に男湯、奥に女湯。
 地下600メートルからくみ上げられた源泉100%の温泉、とのことでとても楽しみにしていましたが期待は逆の意味で裏切られました。

  070608_huro_00 男湯入口
  070608_isidan 070608_azumaya 石段を登ると途中に待合わせに使える東屋がある

 まず、男湯の扉を開けて脱衣場に足を踏み入れてビックリ!!
 なんと脱衣場と風呂場との間に壁や扉はありません!
 そして内湯と露天風呂と山林の緑・・・・。
 思わず唸ってしまいました。
 偶然、風呂には誰も居なかったので急いで部屋に立ち返り、カメラを取りに行ってしまったほどです。

  070608_huro_01_2 070608_huro_02 070608_huro_03
  070608_huro_04 070608_huro_05 ホントにいい温泉です!

 風呂に入ると、まず内湯の木枠がとても首や頭の部分に心地よくフィットする形でとてもいいのです。
 また温泉も身体を温めるだけでなく、肌も艶々になる美人の湯だとか。 ちなみに10月~3月までの間は、浴槽にりんごを浮かべているそうで「初恋りんご風呂」と呼ばれています。
 露天風呂は2つの浴槽があり、温度が違うので入り分けることができます。
 それぞれの風呂から山林を通して千曲川を臨むことができます。
 また、朝は鳥たちのさえずりが聞こえ、外の空気もピンと張り詰めているため露天風呂は絶品です。  とても至福の時を過ごすことができます。

 とにかく本当にいい旅館で、書き始めたところあまりにも長くなりそうなので、今日のところはここでおしまい。
 次回は料理を中心にご紹介します。(つづく)

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