建仁寺(京都・祇園松原散策 その6)
禅居庵 摩利支尊天堂を出て、八坂通を東に進むと京五山のひとつ 建仁寺があります。
建仁寺は臨済宗建仁寺派の大本山で、栄西禅師の開山によるもの。
勅使門をくぐり境内へと進みます。
勅使門は柱や扉に戦乱の矢の痕があることから「矢の根門」や「矢立門」とも言われています。
勅使門を入ると、広い境内の中に三門(望闕楼)がまず目に入ります。
そして三門の奥には法堂(「はっとう」と読む)が見えます。
このGWの時期には春の特別拝観があり、ここ建仁寺では通常は非公開の開山堂と浴室が特別に拝観できます。
まずは浴室から見ることに・・・。
浴室と言っても七堂伽藍のひとつとされているように、入浴が今のように疲れを癒すものではなく修行の大切な部分とされていて、「声を発するな」などといった厳しい作法が細かく決められていました。
また風呂は蒸気で体を温める蒸し風呂の形式をとられています。
続いて開山堂に入りました。
ここは旧名を護国院と言い、開山栄西禅師の墓所となっています。
襖絵の「龍虎図」や「孔雀図」などがあり、また庭には開山本人によるお手植えの菩提樹が残されています。
開山堂の庭には3本の菩提樹がある
この門は少し離れた恵比須神社の正面に相対して建てられたそうです
開山堂、浴室にはいずれもアルバイトの学生(と思われる)が解説をしてくれました。
ありがとう。
そして本坊から入って方丈へ。
入ってビックリです。 その広さと空間の心地よさに。
拝観は法堂とセットになっていて、まずは法堂の天井画「双龍図」を見に行きます。
その雄大さに圧倒されながらしばらく上を向いたまま見入ってしまいました。
開山堂での解説の中に、この「双龍図」を描くに当たって中国から5本指で書くことを許されたそうです。 龍の足の指は、日本では3本指、中国では5本指が一般的です。
そして、方丈に戻り庭園や襖絵を見て回ります。
特に庭園が素晴らしく、枯山水の前庭「大雄苑」、そして四方正面の禅庭「潮音庭」ともに心を癒してくれるため、朝からずっと見ていたい気分です。
また陶板画によるレプリカですが国宝「風神雷神図」はやはり見事です。
そのほか、豊臣秀吉が催した北野大茶会で利休の高弟が担当した副席と伝えられる茶席「東陽坊」があります。
拝観時間は午後4時半までで、入ったのが3時50分過ぎ。 「もっと早く入れば・・・」というのが実感です。
ぜひ今度はゆっくりと訪れてみたいものです。
ちょっとゆっくり出来なかったことを悔やみながら、建仁寺を後にし祇園の花見小路通へと消えてゆきました・・・。(おわり)
| 固定リンク
この記事へのコメントは終了しました。
コメント